「インターホンが鳴ると吠える」
「散歩中にほかの犬へ吠える」
「注意しても静かにならない」
「吠えているときにトリーツをあげてもいい?」
「要求吠えは無視したほうがいい?」
DogRelaxingの現場でも、犬の「吠え」に関する相談はよく聞きます。
吠え声は人にとって困った行動に見えますが、犬にとっては大切なコミュニケーションのひとつです。
だからこそ、ただ止めようとする前に「なぜ吠えているのか」を考えることが大切です。
この記事では、吠える理由の見つけ方と、暮らしの中でできる対応を分けて解説します。
犬は言葉の代わりに、声や表情、姿勢、動きで気持ちを伝えます。
吠える行動にも、
など、さまざまな意味があります。
吠えること自体を悪いものと決めつけるのではなく、その背景にある気持ちや必要を読み取ることが、対応の出発点です。
人、犬、物音などに気づき、「近づかないでほしい」「距離を取りたい」と感じて吠えます。
遊んでほしい、食べ物がほしい、扉を開けてほしいなど、人に何かをしてもらうために吠えます。
ひとりになることや、慣れない人・犬・音などを怖いと感じて吠えることがあります。
来客、散歩、ほかの犬などを見て気持ちが高まり、吠えにつながります。
運動、探索、遊び、休息などが足りず、刺激を求めて吠えることがあります。
身体の痛みや不快感によって落ち着けず、吠えることもあります。
原因を考えるときは、吠えた場面を具体的に記録してみましょう。

たとえば、インターホンに吠えたあと家族が玄関へ向かう、要求して吠えたあと遊びが始まる、ということが繰り返されれば、犬は「吠えると状況が動く」と学習することがあります。
吠え声だけでなく、その前後を観察すると、対応の手がかりが見つかります。
吠えた犬を注意してはいけない、というわけではありません。
道路への飛び出し、相手への接近、集合住宅や公共の場で周囲に迷惑がかかる状況など、安全やマナーのために、すぐ行動を止める必要がある場面もあります。
名前を呼ぶ、落ち着いた声で合図する、その場から離れる、視界を遮るなど、まず安全を確保してください。
ただし、その瞬間に止まったことと、吠える原因が解決したことは別です。落ち着いたあとに、環境や学習の組み立てを見直します。

犬が警戒や不安から吠えているときに大声で叱ると、犬には「飼い主も一緒に騒いでいる」ように感じられたり、対象への不安がさらに強くなったりすることがあります。
リードを強く引くなど、首に刺激を入れて行動を止める方法も、その場では吠えが止まったように見えることがあります。
しかし、犬が刺激の原因を理解できなければ、恐怖や緊張を強める可能性があります。
止めることだけでなく、吠えずに済む状況と行動を一緒に育てることが大切です。
要求吠えでは、無視が役立つ場合もあります。
ただし、これまで吠えることで要求が通っていた犬は、急に反応がなくなると、いったん声を大きくしたり、長く吠えたりすることがあります。
また、不安や恐怖、痛みから吠えている場合は、単純に無視するだけでは原因が解決しません。
「要求だから無視」と決める前に、犬が何を伝えようとしているのかを見極めましょう。
答えは、原因・タイミング・目的によって変わります。
要求吠えの直後に毎回トリーツを渡せば、「吠えるとトリーツが出る」と学習する可能性があります。
一方、怖い対象を見たときに十分な距離を取り、まだ落ち着いて食べられる段階でトリーツを使うことは、対象への感情を変えたり、飼い主へ意識を戻す練習に役立つことがあります。

トリーツそのものが良い・悪いのではありません。
大切なのは、
という点です。
吠えを減らすには、練習だけでなく環境調整も欠かせません。

練習できないほど興奮してから頑張るより、落ち着いて学べる状況を先につくります。
ここが、吠えへの対応で最も大切なポイントです。
犬に「吠えないで」と伝えるだけでは、その場で何をすればよいのかは分かりません。
吠える代わりにできる行動を、分かりやすく教えていきます。

たとえば、次のような行動です。
吠えをなくすことより、吠えなくても対処できる力を育てる。
静かになったほんの一瞬や、犬が自分から別の行動を選べた瞬間を見つけて、しっかり評価しましょう。
小さな成功を積み重ねることで、犬は新しい対処方法を学んでいきます。
吠える理由は犬ごとに異なり、同じ犬でも場面によって変わります。
暮らしの中で困っている場合は、まず近くのドッグトレーナーに実際の様子を見てもらうと、原因と練習方法を整理しやすくなります。
どんな人へ相談すればよいか迷ったら、愛犬に合うドッグトレーナーの選び方も参考にしてください。
ただし、急に吠え方が変わった、触られることを嫌がる、食欲・睡眠・動き方などにも変化がある場合は、身体の痛みや病気が隠れている可能性があります。
その場合は、動物病院へ相談してください。
犬が吠えるとき、まず考えたいのは「どう止めるか」だけではなく、「なぜ吠えているのか」です。
犬が安心して選べる行動を増やすことは、人と犬の暮らしやすさにつながります。
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