愛犬の歯磨きをしようとすると逃げてしまう。
爪切りを見ただけで嫌がる。
ブラッシングを始めると、じっとしていられない。
そんな経験はありませんか?
犬との暮らしでは、歯磨きやブラッシング、足拭きなど、ご自宅で行うケアがあります。
一方、グルーミングサロンでは、シャンプーやドライヤー、爪切り、足裏のケア、カットなど、さまざまなお手入れを行います。
行う場所や内容は違いますが、実はどちらにも共通している大切なことがあります。
それは、
「人に身体を触られることや、ケアをされることを、愛犬が安心して受け入れられるように育てること」
です。
ケアは、必要になってから突然始めるものではありません。
日々の犬育ての中で、少しずつ経験していくことが大切です。
私たち人間にとっては、
といったことは、愛犬の健康を守るために必要なことだと分かっています。
しかし、犬はその理由を知りません。
突然足をつかまれたり、顔の近くに道具が近づいたり、口元を触られたりすれば、不安を感じる犬がいても不思議ではありません。
だからこそ、ケアそのものだけでなく、ケアにつながる一つひとつの経験を少しずつ積み重ねていくことが大切です。
子犬の社会化では、爪切りやシャンプー、トリミング、診察などのハズバンダリーケアを、将来の暮らしの中で「普通のこと」として経験していく考え方も示されています。

爪切りや歯磨きを嫌がると、
「動かないように押さえなければ」
「早く終わらせてしまおう」
と思うこともあるかもしれません。
もちろん、安全や健康のため、その場でケアを行わなければならないこともあります。
しかし毎回、
「嫌だけれど、押さえられて仕方なく我慢する」
という経験になってしまうと、ケアそのものへの苦手意識が強くなることがあります。
目指したいのは、
「我慢できること」ではなく、「安心して受け入れられること」。
そのためには、いきなり完成形を求めるのではなく、愛犬の様子を見ながら小さなステップに分けていきます。
「グルーミングトレーニング」と聞くと、サロンで行う特別な練習を想像するかもしれません。ご
でも実際には、ご自宅での日常的な関わりも大切なトレーニングになります。
いきなり歯ブラシを口の中に入れる必要はありません。
まずは、
といった小さな段階があります。
ブラシを持って、いきなり全身をブラッシングするのではなく、
「ブラシを見る」
「身体の近くにブラシが来る」
「一度だけ身体に触れる」
といった経験から始めることもできます。
散歩から帰ったときに毎日行う足拭きも、犬にとっては身体を扱われる経験です。
足先を優しく触られることに慣れていけば、将来的な爪切りや足裏のケアにもつながっていきます。
つまり、
毎日の小さなケアそのものが、将来のグルーミングにつながっています。

グルーミングサロンでは、
など、ご自宅でのケア以上に、さまざまな経験をすることになります。
さらに、
といった経験も加わります。
そのため、
「サロンに何度も行けば、そのうち慣れる」
とは限りません。
大切なのは、愛犬の反応を見ながら、
何が大丈夫で、何がまだ難しいのかを知り、その子に必要な経験を少しずつ積み重ねていくこと。
これは、ご自宅でのケアでも、サロンでのグルーミングでも同じです。
たとえば、ご自宅で足先を触られることが苦手な犬にとって、サロンでの爪切りも難しい可能性があります。
逆に、ご自宅で少しずつ身体を触られる経験を積み、
「足を触られても大丈夫」
「顔の近くに手が来ても大丈夫」
「ブラシが身体に触れても大丈夫」
という経験が増えていけば、それはサロンでのグルーミングにもつながっていきます。
だからこそ、
ご自宅でのケアと、サロンでのグルーミングを別々に考えないこと。
どちらも、愛犬が生涯必要になるケアを安心して受けられるようになるための大切な経験です。

ケアを受け入れられるようになるために必要なのは、特定の技術だけではありません。
顔、耳、口元、足先、お腹、尻尾など。
普段から優しく触れられる経験を積んでおくことが、さまざまなケアの土台になります。
歯ブラシ、ブラシ、タオル、爪切りなど。
道具を見た瞬間から嫌がるようになる前に、
「これが出てきても大丈夫」
という経験を少しずつ増やしていきます。
ご自宅のマットだけでなく、サロンルームやグルーミング台など、ケアを行う場所そのものに慣れることも大切です。
ケアの内容だけではなく、
「どこで」「誰に」「どのように」行われるのか
も犬にとっては大切な経験になります。
愛犬の様子を観察しながら、
「ここまでは大丈夫」
「少し難しくなってきた」
「今日はここまでにしよう」
と、人側が判断することも重要です。
トレーニングは、犬だけが頑張るものではありません。
愛犬が安心して学べる環境や進め方をつくることも、人の大切な役割です。
できれば、子犬の頃からさまざまなケアにつながる経験をしておくことをおすすめします。
子犬の社会化期には、人間社会でこれから経験するさまざまなものを「普通のこと」として学んでいく大切な時期があります。
しかし、
「もう成犬だから無理」
ということではありません。
主要な社会化期を過ぎても、新しい刺激や状況への慣熟は可能であり、その犬に合わせて取り組んでいくことができます。
すでに苦手になっている場合ほど、無理に完成形を求めず、
「今できるところから、小さく始める」
ことが重要になります。
犬育てというと、オスワリやマテ、散歩の練習などを思い浮かべる方も多いと思います。
でも、犬と暮らしていく中では、
身体を触ること、
歯を磨くこと、
足を拭くこと、
爪を切ること、
サロンでグルーミングを受けること、
動物病院で診察を受けることも必要になります。
これらを愛犬が安心して受け入れられるようにしていくことも、大切な犬育てです。
ケアは、
「嫌がる犬をどう押さえるか」ではなく、
「どうすれば安心して受け入れられるようになるか」
を考えるところから始まります。
DogRelaxingでは、ご自宅で行う日常的なケアからサロンルームでのお手入れまで、愛犬が安心してケアを受け入れられるように育てる「グルーミングトレーニング」に取り組んでいます。
これまでは「ご家族レッスン(犬育て教室)」を通じて、ご家庭とサロンでどのようにステップアップしていくかを、飼い主さまと一緒に考え、取り組んできました。
そして今後は、ご家庭での練習と並行して、デイスクールでお預かりしている時間にも、その子に合わせて個別にグルーミングトレーニングを進められる「グルトレ・オプション」を順次導入していきます。
「ご家族と一緒に学び、ご自宅で続けながら信頼関係を深める」
「施設の環境や設備、ケアに使う道具に少しずつ慣れていく」
「ご家族以外の人にも触れられたり、ケアをしてもらう経験を重ねていく」
この3つをつなげながら、無理に我慢させるのではなく、愛犬の「イヤ!」にも気づき、その子のペースに合わせて少しずつ「大丈夫」を増やしていく。
それが、DogRelaxingが大切にしているグルーミングトレーニングです。
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