安心して過ごす

子犬の社会化は、迎える前から始まっている

2026.08.08 | 犬育て.jp 編集部

8週齢で引き継ぎたい「心の育ち」【第2部】

子犬の社会化というと、「たくさんの人や犬に会わせること」を思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし、社会化は単に出会いの数を増やすことではありません。

子犬が人間社会のさまざまな刺激を安全に確認し、自分なりに対応できる力を育てることです。

そして、その経験は、ご家庭へ迎える前からすでに始まっています。

社会化は「社交的な犬にすること」ではありません

社会化で大切なのは、誰とでも仲良くできる犬にすることではありません。

人、犬、生活音、乗り物、床の感触、身体に触れられることなど、これからの暮らしで出会うものを少しずつ知っていくことです。

そのなかで子犬は、

  • これは安全なのか
  • 近づいても大丈夫なのか
  • 離れた方がよいのか
  • 困ったときはどうすればよいのか

を学んでいきます。

すべてを好きになる必要はありません。

必要以上に怖がらず、自分に合った方法で対応できるようになることが、社会化の大切な目的です。

子犬は、迎える前からさまざまなことを学んでいます

子犬が最初に社会的な経験を積むのは、母犬や兄弟犬、育ててくれる人との暮らしです。

母犬や兄弟犬との関わりを通して、遊び方や力加減、相手との距離の取り方などを学びます。

さらに、育った環境のなかで、

  • 人の声や生活音
  • 掃除機やドライヤーなどの音
  • 異なる床材や足裏の感触
  • 抱き上げられることや身体への接触
  • クレートや車での移動
  • 初めて見る物を確認する経験

などにも少しずつ触れていきます。

この時期に、子犬の様子を見ながら穏やかな経験を重ねてくれることも、迎え先を選ぶ大切なポイントです。

8週齢は、社会化が終わる時期ではありません

日本では、ブリーダーやペットショップなどが、出生後56日を経過していない犬や猫を販売・展示することは禁止されています。環境省「STOP!生後56日までの犬猫販売」

しかし、8週齢になれば社会化が完了するわけではありません。

8週齢は、それまでに始まっていた社会化を、迎え先からご家族へ引き継ぐ節目と考えてみてください。

子犬を迎えるときには、次のようなことを聞いておきましょう。

  • これまでにどのような人と会ったか
  • どのような音や場所を経験したか
  • 好きな遊びや食べ物は何か
  • 怖がるものや苦手なことはあるか
  • どのような場所で安心して眠っていたか
  • 不安になったとき、どうすると落ち着けるか

経験したことだけでなく、そのとき子犬がどのように感じていたかまで聞けると、家庭での社会化を引き継ぎやすくなります。

無理に慣らすことは、社会化ではありません

「今のうちに慣らさなければ」と焦り、子犬を怖がっているものへ近づけることがあります。

しかし、逃げられない状態で我慢させると、かえって苦手意識を強めてしまうことがあります。

たとえば、子犬が知らない犬を怖がっているときに、無理に挨拶させる必要はありません。

少し離れた場所から眺めるだけでも立派な経験です。

食べられない、動けない、逃げようとするほど緊張している場合は、距離を取ったり、その場を離れたりしましょう。

社会化では「経験させたか」だけではなく、次のような様子を確認します。

  • 自分から近づこうとしているか
  • 身体に力が入りすぎていないか
  • 食べたり、匂いを嗅いだりできるか
  • 嫌なときに離れられるか
  • 経験した後に落ち着きを取り戻せるか

子犬が自分のペースで確認できる距離と時間を用意することが大切です。

ご家族が「安心して戻れる場所」になる

子犬は、安心できるご家族の存在を確かめながら、新しい環境を探索していきます。

知らない物へ近づき、少し不安になったらご家族のもとへ戻る。そして、安心できたら再び探索する。

この繰り返しが、子犬の好奇心や自信につながります。

ご家族が先回りして何でも触らせたり、無理に近づけたりする必要はありません。

子犬が自分から確認するのを待ち、困ったときには助けられる距離にいることが大切です。

社会化は、愛犬の一生を支える土台です

社会化は、たくさんの経験を詰め込むことではありません。

愛犬が人間社会のなかで安心して暮らし、新しい状況に出会ったとき、自分なりに考えて対応できる力を育てることです。

迎える前に始まった社会化を、ご家族が丁寧に引き継いでいきましょう。

焦らず、その子の気持ちとペースを大切にすることが、心の健やかな成長につながります。


次の記事|第3部

パピー期には、オスワリやオイデなどの目に見える行動だけでなく、心の成長にも目を向けたいところです。

Service
「オスワリ」より先に育てたいもの。パピー期に大切な安心感・好奇心・立ち直る力【第3部】
第3部の記事を読む

\ 最新情報をチェック /

Consultation & Visit

愛犬のこと、DogRelaxing にご相談ください。

記事でご紹介した内容について、具体的なご相談は
DogRelaxing 本校サイトからお気軽にどうぞ。

DogRelaxing 本校サイトへ
Stay Connected
愛犬のこと、LINEで気軽に相談。

DogRelaxing の公式LINEでは、
新サービス情報や記事のお知らせ、
ご相談予約まで受け付けています。
お気軽にご登録ください。

LINEで友だち追加
MENU
LINE PAGE TOP