子犬は遊ぶことが大好きです。
おもちゃを追いかけたり、部屋の中を走り回ったり、ソファに飛び乗ったり。
元気いっぱいに遊んでいる姿を見ると、
「もっと遊ばせてあげた方がいいのかな?」
「こんなに走り回って大丈夫?」
「ジャンプさせてもいい?」
「フローリングで遊ばせても問題ない?」
と、遊ばせ方に迷うこともあるのではないでしょうか。
子犬にとって遊びは、単に体力を消耗するためのものではありません。
遊びながら周囲の環境を知り、自分の体の使い方を覚え、人とのコミュニケーションを学んでいきます。
だからこそ、子犬にはたくさんの遊びの経験が必要です。
ただし、ひとつ知っておきたいことがあります。
元気いっぱいに見える子犬も、骨や関節はまだ成長途中です。
この記事では、子犬の成長期に知っておきたい「成長板」のことから、ジャンプや滑る床など室内遊びで注意したい動き、成長期におすすめしたい遊び方まで解説します。
子犬の遊びには、さまざまな意味があります。
おもちゃを追いかける。
人と引っ張りっこをする。
匂いを探す。
家具の周りを歩く。
止まる、方向を変える。
こうした一つひとつの経験を通して、子犬は自分の体や周囲の環境について学んでいきます。
また、人と一緒に遊ぶことはコミュニケーションを育てる時間にもなります。
大切なのは、
「どれだけ疲れさせたか」ではなく、「どんな経験ができたか」。
たくさん走らせて疲れさせることだけが、子犬にとって良い遊びとは限りません。
DogRelaxingで子犬や若い犬たちと関わっていると、成長期に膝や股関節などを痛めたり、怪我をしてしまったというお話を飼い主さんから聞くことがあります。
もちろん、怪我の原因は一つではありません。
生まれ持った骨格や関節の状態、犬種による特徴、生活環境、体の使い方、運動内容など、さまざまな要因が関係します。
ただ、元気いっぱいに走り回る子犬を見ていると、つい、
「これくらいなら大丈夫」
と思ってしまいがちです。
しかし、
見た目の元気さと、骨や関節の成熟度は同じではありません。
だからこそ、子犬をただ疲れさせるために遊ばせるのではなく、成長段階に合わせて、遊ぶ環境や動き方まで考えることが大切です。
成長板(骨端線)は、子犬の骨が成長していくために重要な部分です。
成長期にはまだ骨が成熟しておらず、成長板を中心に骨が成長していきます。
成長とともに骨格が成熟し、最終的に成長板も閉じていきます。
つまり、見た目には元気いっぱいでも、
子犬の体の中では、まだ骨格を作っている途中なのです。
成長板が閉じる時期には、犬種や体格、骨の部位、個体によって差があります。
そのため、
「○か月になったから、もう何をしても大丈夫」
と年齢だけで判断するのではなく、その子の成長段階に合わせて運動や遊びを考えていきましょう。

「子犬は1日に何分くらい遊ばせればいいですか?」
という疑問を持つ方も多いと思います。
しかし、適切な運動量を時間だけで一律に決めることはできません。
犬種、月齢、体格、その日の状態、遊びの内容、床の状態などによって、体にかかる負担が変わるからです。
例えば同じ10分でも、
ゆっくり匂いを探しながら室内を歩く10分と、ボールを全力で追い続ける10分では、体の使い方がまったく違います。
そのため、
「何分遊んだか」だけではなく、「どんな動きを、どのくらい繰り返したか」
を見ることが大切です。
子犬が自然に走ったり、小さく跳ねたりすることまで禁止する必要はありません。
注意したいのは、強い負荷がかかる動きを何度も繰り返すことです。
例えば、
といった遊び方です。
特にボール遊びでは、
全力で走る → 急停止する → 急旋回する → また全力で走る
という動作が繰り返されやすくなります。
子犬が楽しそうだからと延々と続けるのではなく、途中で休憩したり、別の遊びへ切り替えたりしましょう。

「成長期はジャンプをさせてはいけない」
と聞いたことがあるかもしれません。
しかし、日常生活の中で自然に小さく跳ねたり、低いものを越えたりする動きまで、すべて禁止する必要はありません。
注意したいのは、
高い場所からの飛び降りや、高さのあるジャンプを意図的に何度も繰り返すこと。
例えば、おもちゃを頭上に持ち上げて何度もジャンプさせる遊びなどです。
「ジャンプをしたか、しなかったか」だけではなく、
高さ・着地・回数・床の状態
まで含めて考えましょう。
室内で特に確認してほしいのが床の滑りやすさです。
フローリングなど滑りやすい床では、走ったときに足が外側へ流れたり、止まろうとして踏ん張れなかったりすることがあります。
特に、
走る → 滑る → 急に踏ん張る
という動作を何度も繰り返す環境には注意が必要です。
よく遊ぶ場所には滑りにくいマットを敷くなど、足元の環境を整えてあげましょう。
ソファやベッドなど高さのある家具についても、毎日のように飛び降りているのであれば、生活環境を一度見直してみるとよいでしょう。
子犬の怪我予防では、
「どう遊ばせるか」だけでなく、「どこで遊ばせるか」
も重要です。
では、成長期の子犬にはどのような遊びがよいのでしょうか。
ポイントは、単純に激しく走らせるのではなく、
いろいろな方法で体と頭を使うことです。
人と一緒に楽しめる代表的な遊びです。
おもちゃを極端に高い位置へ持ち上げたり、犬の体を振り回したりせず、四肢が安定して床についている状態を基本に楽しみましょう。
フードやおやつを探してもらう遊びです。
全力で走り回らなくても、嗅覚と頭を使って楽しむことができます。
最初は見える場所から始め、慣れてきたら物陰などへおもちゃを隠して探してもらいます。
「見る」「嗅ぐ」「考える」「歩く」など、さまざまな行動を経験できます。
マットの上を歩いたり、安全な低いものをゆっくりまたいだりすることも、子犬にとっては体を使う経験になります。
難しい運動をする必要はありません。
ゆっくり動くことも、立派な体づくりです。

たくさん遊んだあとに子犬がぐっすり寝ていると、
「今日はしっかり運動できた」
と思うかもしれません。
もちろん、遊んだあとに休むことは自然なことです。
しかし、
疲れ切るまで運動させる必要はありません。
子犬は楽しかったり興奮したりすると、自分から遊びをやめられなくなることもあります。
まだ遊びたそうに見えても、一度休憩を入れてみましょう。
遊ぶ → 水を飲む → 休む → また遊ぶ。
活動と休息を組み合わせることも、成長期には大切です。
遊び終わったあとの様子も見てみましょう。
跛行が見られる、痛がる、足を着かないなど明らかな異常がある場合は、無理に運動を続けず動物病院へ相談してください。
子犬の骨や関節が成長途中だと聞くと、
「なるべく動かさない方が安全なのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、大切なのは動かさないことではありません。
歩く。
止まる。
方向を変える。
匂いを嗅ぐ。
おもちゃをくわえる。
ゆっくりまたぐ。
立つ。
座る。
伏せる。
そして、休む。
こうしたさまざまな経験を通して、子犬は少しずつ自分の体の使い方を学んでいきます。
「運動させるか、させないか」ではなく、「どんな動きを経験させるか」。
成長期だからこそ、強い負荷をかけるのではなく、さまざまな体の使い方を経験させてあげましょう。
子犬にとって遊びは、楽しいだけの時間ではありません。
体を動かし、考え、環境を知り、人とのコミュニケーションを学ぶ大切な時間です。
一方で、子犬の骨や関節はまだ成長途中です。
だからこそ、
たくさん疲れさせることよりも、その子の成長に合った遊びを選ぶこと。
滑りにくい環境を整え、強い衝撃を繰り返す遊びを避けながら、さまざまな方法で体を使う経験を増やしていきましょう。
愛犬が一生、自分の足で元気に歩き続けられるように。
毎日の「遊び」から、健やかな体づくりを始めてみてください。
子犬の成長スピードや体格、性格、生活環境は一頭一頭違います。
DogRelaxingでは、「しつけ」だけではなく、遊び・社会化・体づくり・休息まで含めて子犬の成長をサポートしています。
「家ではどんな遊びをしたらいい?」
「運動量はこれで大丈夫?」
「うちの子に合った体づくりを知りたい」
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